*エンクロージャーでどの様に音が変わるでしょう?
エンクロージャーとは? また、種類は?
●エンクロージャーとは?
スピーカーは、振動板が前後に動いて疎密波を起こして音を出します。前後に出る音は、位相が
逆の同じ音が出てきます。このスピーカーを、バッフル板に取り付けないで裸で鳴らすとどうなるか?
前後の音が相互に打ち消し合い、特に低音が出て来ない現象がおきます。そこで、バッフル板で
前後に出てくる音を遮断して低音も出る様にします。さらに、このバッフル板を発展させた様々な
エンクロージャーがあります。代表的な物を幾つか紹介いたします。
●平面バッフル型
バッフル板のみで、前後の音を遮断する方式です。ある程度の大きさの板にスピーカーを取り
付けて音を再生します。背面から出て来る音は、遠回りをして前に出て来る為、バッフル板が
大きい程 低音再生に有利です。ユニットの取り付け位置は、必ずバッフル板の中心を
ずらして取り付けて下さい。平面バッフルは、低域再生能力は他の方式より劣る反面、手軽に
作れ、開放感の有る再生を楽しむことが出来るでしょう。セッティングは、後方にも音がでている
ので、壁との干渉を防ぐ為に、壁との距離を大き目に取、壁と平行に成らない様にして下さい。
●後面開放型
後面開放型は、平面バッフル板の周辺を折り曲げた方式です。低音を出す為には、どうしても
平面バッフルでは、バッフル板が大きくなり易いのに比べて、周辺を折り曲げる(後面以外周りを
囲う)事で小型化を図ります。注意しなければならない事は、横に折り曲げた部分が、大き過ぎ
ますと、大きなパイプとして働く事が有りますので、注意して下さい。スビーカーの後ろに大きな
パイプを取り付けるとその大きさによって、共振が起きます。この為、余り箱を深くすると、この
共振がピークとなって再生音に現れる事があります。高面開放の奥行きは、余り深く取らない
様にします。
●ダブルバスレフ型
ダブルバスレフは、バスレフ動作をエンクロージャーの中でもう一度、バスレフ動作をさせ、低域を
拡大させるエンクロージャー方式です。ダブルバスレフの計算方式は、複雑に動作する為経験と
勘が必要となる場合が多く、初めて製作する場合、色々な製作例を基本に経験を積み重ねる
方が良いでしょう。
●バックロードホーン型
バスレフ型や、ダブルバスレフ型も、スピーカーから出て来る後面の音を利用して低域の拡大を
図る方式ですが、最も積極的に後面からの音を利用して居るのが、バックロードホーン型と
言えます。バックロードホーン型は、スピーカーの後面にホーンを取り付けて、そのホーンから
低音を出し、それより高い中高音をスピーカーから直接出しております。スピーカーから出て来る
音を積極的に利用した、非常に効率高いエンクロージャー方式で微少な音楽信号に対しても
反応良く再生いたします。
詳しくは
CRAFT HAND BOOK
*SPEAKER CRAFT MANUAL VOL,01*
フォステクス株式会社:
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